2025年の下半期も、SNSや動画配信サービスを中心に、
Z世代・α世代のあいだでさまざまなトレンドが生まれました。
「若い世代の間で何が流行っているの?」
「言葉についていけない…」
そんな大人世代の声をよく耳にしますが、ご安心ください。
本記事では、2025年にZ世代・α世代が“本当にハマったもの”を分野別に紹介しつつ、
2026年に流行しそうなキーワードまで、やさしく解説します。
流行を知っておくことで、家族や若い人との会話が弾み、
世の中の動きもぐっと理解しやすくなります。
今日から「若者トレンド」に、少しだけ詳しくなってみませんか?
① Z世代・α世代とは?|違いと特徴をやさしく解説
若者のトレンドを理解するには、まず “世代ごとの特徴” を知っておくことが大切です。
2025年の流行をつくった中心は Z世代(ゼット世代) と α(アルファ)世代。
それぞれの年代と価値観を、やさしく整理してみましょう。
Z世代(1990年代後半〜2010年前半生まれ)とは?
現在の 10代後半〜20代後半 にあたる世代で、学生〜若手社会人が中心。
物心ついたときからスマホやSNSが当たり前にあり、
“ネットネイティブ” と呼ばれる最初の世代です。
Z世代の特徴
- **ショート動画(TikTok、Reels)**に親しんできた
- 価値観は「共感」「本音」「等身大」を重視
- ブランドよりも “自分に合うか” を大切にする
- 推し活やコミュニティ文化が浸透
- 流行よりも“自分の好き”に軸を置く傾向
トレンドの中心にいるのはこのZ世代で、
多くのバズワードやSNS文化は、ここから生まれています。
α(アルファ)世代(2010年代以降生まれ)とは?
α世代は 10代前半〜中学生・小学生 が中心の、いちばん新しい若者層。
生まれたときから YouTube やタブレット動画に触れており、
“動画前提の世界” で育った初めての世代です。
α世代の特徴
- テキストより 動画で学ぶ・調べる が当たり前
- 親世代(30〜40代)と一緒に推し文化やSNSを楽しむ
- 短時間で理解できる 軽い・楽しいコンテンツ を好む
- AIの活用に抵抗がなく、遊びにも自然に取り入れる
- 同世代のインフルエンサーが影響力を持ち始めている
2025年は、このα世代の影響力が急速に高まり、
とくに グルメ・ゲーム・動画文化 はこの世代が動かしています。
Z世代とα世代に共通する“最新の価値観”
2つの世代に共通しているのは、次の3つの傾向です。
① 短く・わかりやすく・楽しいものを好む
→ ショート動画文化の影響で、情報は“数秒で判断”が主流。
② コミュニティでつながる
→ 同じ趣味の人とゆるくつながるSNS文化が根づいている。
③ “自分らしさ”と“本音”が大事
→ 流行よりも「自分が好きかどうか」で選ぶ姿勢が強い。
これらを押さえておくと、
2025年にどんなトレンドが生まれたのか、
また2026年に流行がどう変わるのかが、とても理解しやすくなります。
② 2025年下半期|Z世代・α世代が選んだ人気トレンドまとめ(9分野)
2025年の下半期、Z世代とα世代のあいだで話題になったトレンドは、
SNS、ファッション、音楽、グルメなど多岐にわたりました。
ここでは、特に注目された9つの分野をわかりやすく紹介します。
① SNSトレンド(TikTok・Instagram・AI機能)
2025年は、SNS上で“AIを使った自己表現”が一気に広がった年でした。
主なトレンド
- TikTokの「AIエフェクト」
- Instagramの「AI背景」「AIスタンプ」
- 自撮りにAI加工を加える“ゆる盛り”文化
- 友達同士でAI画像を送り合う遊び
特に若い世代では、“完璧すぎない加工”が支持され、
自然体で楽しむトレンドが強まりました。
② 流行語・ネットミーム
SNS発の言葉やミーム(ネタ画像)が
瞬く間に広がりやすいのがZ世代の大きな特徴。
2025年に話題になったのは、
- 友達との会話で使う軽い言い回し
- TikTokの短いフレーズ
- ゲーム配信者の言葉
- 海外ミームの日本アレンジ
など。
“その時だけ盛り上がる” 一過性の流行語が次々に生まれました。
③ ファッション(Y2K→シンプル回帰)
2025年は、ここ数年続いたY2K(2000年代風)トレンドが落ち着き、
代わりに “シンプルで大人っぽい” スタイルが注目されました。
ポイント
- 無地T・シャツ・ジーンズの定番回帰
- モノトーン・ベージュなど落ち着いた色
- 古着ブームの継続(環境意識の高まり)
- ユニセックスデザインの普及
Z世代は“自分に似合うか”を重視するため、
過度に派手なスタイルより、等身大のシンプルさが人気に。
④ 音楽・推し文化(SNSアーティスト台頭)
2025年の音楽トレンドで特徴的だったのは、
SNS発アーティストの存在感が強まったこと。
- TikTokで曲が先にバズる
- アーティスト本人もTikTokライブで交流
- 韓国や日本のボーイズグループが再ブーム
また推し活は「ライト勢」も増え、
- ステッカー
- 小物
- 写真データ
など、手軽な楽しみ方が広まりました。
⑤ 映画・ドラマ・アニメ(配信中心)
Z世代・α世代の“視聴の中心”は、テレビよりも
Netflix・Amazon・ディズニープラスなどの配信サービス。
トレンドの特徴は、
- 1人で気軽に見られる
- 話題作をSNSで共有しやすい
- 海外作品が入りやすい
など、“軽い距離感の鑑賞スタイル”が主流です。
⑥ グルメ・スイーツ(韓国×コンビニ)
若者の食のトレンドでずっと強いのが“韓国スイーツ”。
2025年も話題の中心にありました。
人気例
- 韓国マカロン
- ボトルケーキ
- 小さめプリン
- コンビニ×カフェ系スイーツの新作
“写真映えするかどうか”が、トレンドに影響しやすい分野です。
⑦ ライフスタイル(カフェ巡り・小旅行)
特に女子高校生・女子大学生のあいだで人気なのが、
“ゆるい外出” です。
- カフェ巡り
- 公園ピクニック
- 小さな旅(1泊や日帰り)
- 友達と写真を撮ってシェアする文化
気軽に行ける、小さな楽しみが好まれる傾向が強まりました。
⑧ ゲーム・アプリ(AI搭載アプリ・パズルゲーム)
2025年は、AI搭載アプリの普及により、
“遊びながらAIが学べるゲーム” が増えました。
特徴
- AIと会話するゲーム
- 生成AIで画像を作る遊び
- 短時間で遊べるパズルゲームの人気再燃
α世代には、自分で“作る”要素があるアプリが特に人気です。
⑨ 学び・働き方のトレンド(AI活用が当たり前に)
Z世代の就活〜仕事観で目立つのが
AIを使うことが前提になった学び方。
- 調べ物にAIを使う
- 課題の整理にAI活用
- 副業や動画編集を早くから始める人も増加
「効率よく・自分に合った方法で学びたい」という価値観が強まっています。
③ 2025年に“バズった理由”は何だったのか?(世代の価値観分析)
2025年のZ世代・α世代で起きたトレンドには、
一見バラバラに見えて、実は“共通する背景”があります。
どんなものが流行ったのかだけでなく、
「なぜ流行ったのか?」を理解すると、若者文化がぐっとわかりやすくなります。
① 短時間・気軽・コスパ重視のニーズが強まった
Z世代・α世代は、
「時間をムダにしない」「手軽に楽しめる」ものを選ぶ傾向が強い世代です。
2025年はその傾向がより顕著になり、
- ショート動画(1〜2分の濃縮型)
- 短時間で遊べるゲーム
- 手軽に買えるスイーツ
- 小旅行・近場レジャー
など“隙間時間で楽しめるもの”が特に人気を集めました。
「重くない」「負担にならない」
このキーワードが、多くのトレンドを支えています。
② SNSのショート動画文化が価値観そのものを作った
Z世代の情報源は、検索ではなくSNS。
しかも短い動画が中心です。
- TikTokの1分動画
- Instagramのリール
- YouTubeショート
これらは、ただ流行を広めるだけでなく、
“何が流行るか”を決める存在になったと言えます。
つまり、
ショート動画で映えるものが流行しやすい
という構造が完全に出来上がりました。
③ 共感と“つながり”がトレンドの中心にある
Z世代・α世代は、
“人と比べるより、自分の好きなものを共有したい” という価値観を持っています。
そのため流行は、
- 推し活
- カフェ巡り
- 映えるグルメ
- 好きな音楽や動画の共有
- コミュニティ単位のブーム
といった、“共通の趣味でつながる文化”の中で育ちました。
特にα世代は、学校の友達より
「オンラインのコミュニティでの関係」を重視する傾向もあります。
④ アルファ世代の台頭|10代前半がトレンドの火付け役に
2025年の特徴は、
10〜13歳のα世代の影響力が一気に大きくなったことです。
- 小中学生YouTuber
- ゲーム系インフルエンサー
- 学生向けSNSアカウント
- 短時間で広がる動画ネタ
こうした存在が、Z世代の流行にも影響を与えています。
いまや若者トレンドは、
「Z世代だけでなくα世代との共同で作られる」
という時代になりました。
✨ バズの背景は“価値観の変化”
2025年のトレンドは、
「楽しい・手軽・自分らしい・つながれる」
この4つが軸になっています。
わかりやすく言えば、
無理しないで楽しめるものが強い。
だからこそ、Z世代やα世代が選んだトレンドは、
今後の大人世代の価値観にも影響を与える可能性があります。
④ 2026年に流行りそうなものは?|トレンド予測5つ
2025年下半期の流行を踏まえると、
2026年は「さらに軽く・さらに個人化されたトレンド」が伸びそうです。
ここでは、特に注目される可能性が高い5つを紹介します。
① AI × SNS の進化で生まれる“新しい遊び方”
2026年は、AIとSNSがさらに密接になります。
- AIが自動で作る「世界観テンプレ」
- 一瞬で“映える動画”が作れるAI編集
- 自分の“AIキャラ”を使った投稿
- 学校生活を記録するAIムービー
特にα世代は、AIの扱いに抵抗がなく、
遊び感覚でツールを使うため、
AIが当たり前に入り込んだトレンドが加速すると予測されます。
② Z世代の消費が“健康・地球・自分軸”へシフト
2025年から見られた変化として、
「無理しない・コスパより自分に合うもの」という考えが強まっています。
2026年は、
- 心の健康(メンタルケア)
- 地球環境に優しい選択
- 小さな幸福感(スモールハピネス)
- 自分ペースの働き方・学び方
など、“自分を大切にする”消費行動が、さらに伸びると予想されます。
③ クラシック回帰(音楽・ファッション・写真)
2025年後半から、
若者の間で「レトロ」「クラシック」への関心が増えています。
2026年は、
- フィルム写真風加工
- レトロファッション
- 90〜00年代風サウンド
- 落ち着いた色味の動画編集
など、“落ち着いた大人っぽいテイスト”が再び注目に。
SNS疲れや、情報過多の反動として、
“静かな美しさ”が求められる流れが強まりそうです。
④ アジア発カルチャーの再ブーム(韓国・台湾・中国)
韓国カルチャーは依然として強いですが、
2026年は台湾・中国の影響力も広がると見られています。
- 台湾カフェ&スイーツ
- 中国ドラマの人気拡大
- アジア音楽フェスの増加
- アジア系ファッション
特にアジアグルメとカフェ文化は、
Z世代の“写真映えニーズ”と相性が良く、
2026年も継続して広がりそうです。
⑤ アルファ世代主導の“より軽い文化”の拡大
α世代の台頭により、
トレンドは 「深さより軽さ」 に向かっています。
2026年は、
- 10秒で笑える動画
- シンプルなショートゲーム
- 直感的・かわいいデザイン
- みんなで共有できるネタ
など、一瞬で楽しめるコンテンツがさらに強くなると予測。
「気軽・軽量・短時間」
この3つは、2026年のキーワードになる可能性が高いです。
⑤ 親世代・大人が知っておくと役立つポイント
Z世代やα世代のトレンドは、
「若い人の流行だから関係ない」と思われがちですが、
実は 大人世代の生活や会話にも活かせるヒント がたくさんあります。
ここでは、大人が知っておくと少し楽になるポイントをまとめました。
① 若者は「正解より共感」を求めている
Z世代・α世代は、
「これはこうあるべき」という正しさよりも、
“話を聞いて共感してくれる姿勢” を大切にします。
- 「そんなの流行ってるんだね!」
- 「どうして好きなの?」
と優しく聞くだけで、会話が広がりやすくなります。
知識よりも“姿勢”が心を開くポイントです。
② SNSの価値観を理解すると、話が合わせやすい
Z世代の情報源は SNS。
特に TikTok や Instagram のショート動画文化は
彼らの価値観に直結しています。
大人が
- 「最近よく見るあの動画なに?」
- 「Instagramのリールって面白いね」
と少し興味を持つだけで、距離がぐっと近くなります。
③「自分らしく選ぶ」ことを尊重する姿勢が大切
若者は、みんなと同じであることよりも
“自分に合うもの”“好きな世界観” を大事にします。
ファッション、音楽、学び方まで、
選ぶ基準がとても自由です。
大人が理解しておくとよいことは、
「その自由さがその子の強みになる」という点です。
④ 言葉やミームが“短い”のは悪いことではない
若者の流行語は、
大人から見ると意味不明に見えることもあります。
でも、実は
短さ → 使いやすさ → コミュニケーションのしやすさ
につながっているだけなのです。
「若い子たちのコスパの良い言葉」と考えると
すっと理解しやすくなります。
⑤ トレンドを少し知るだけで、世代間ギャップがぐっと縮まる
若い人の流行を全て知る必要はありません。
3つくらいキーワードを知っておくだけで、
驚くほど距離が近くなります。
例:
- カフェ巡り
- SNSの推し活
- 韓国系スイーツ
- バズった曲 1つ
「見てみたよ」「知ってるよ」と言えるだけで、
若者は「理解してくれてる」と感じてくれます。
親世代と若い世代の“違い”があるのは自然なこと。
けれど、こうして少しだけ視点を変えると、
トレンドはむしろコミュニケーションの架け橋になります。
⑥ まとめ|2025〜2026年の若者トレンドは“多様性”がキーワード
2025年のZ世代・α世代のトレンドを振り返ると、
一つひとつの流行は違っていても、
根底には共通したキーワードがあります。
それが “多様性” です。
- 情報の受け取り方
- 好きなファッション
- 推しの楽しみ方
- SNSでの表現
- 学び方・働き方
どれも「これが正解」という枠に縛られず、
それぞれが自分に合ったスタイルを選んでいます。
2026年は、この“自分らしさ”を中心にした流れが、
さらに広がっていくはずです。
たとえば、
AIの活用が自然になり、
趣味や学びがもっと自由になり、
海外カルチャーと日本の文化が混ざり合う…。
そんな、軽やかで自由なトレンドが生まれていくでしょう。
若者トレンドは、私たち大人にとっても
“新しい視点“をくれるヒントがたくさんあります。
少しだけ興味を向けてみると、
世界がほんの少し広がるような気持ちになれるはずです。
2025〜2026年の若者文化は、
これからも大きく動き続けます。
その変化を、楽しみながら見つめていきたいですね。

