
2025年のM-1グランプリ決勝に進出した9組。
今年は「世界観型・しゃべくり型・安定型・総合力型」が入り混じる、
近年でもまれに見る“大混戦の決勝” と話題になっています。
この記事では、
決勝に残った9組の ネタ傾向・強み・相性・勝ち筋 を
“タイプ別” にわかりやすく比較。
「誰が優勝に近いのか?」
「どんなスタイル同士の戦いになるのか?」
初めて見る人でも理解できるように整理して解説します。
本番の12月21日がもっと楽しみになる、
M-1決勝“深掘りガイド”です。
① M-1決勝2025は“タイプが揃った大混戦”|今年の特徴まとめ
2025年のM-1決勝は、例年以上に
「タイプがはっきり分かれた9組」 がそろいました。
漫才のスタイルは大きく分けると
- 世界観・構成力で魅せる独創派
- 勢いとテンポで押し切るしゃべくり型
- ネタの完成度と安定感が武器の実力派
- 総合力に優れた王者候補
の4タイプがありますが、
今年はこのすべてが揃った“多様性の決勝”。
そのため、
どのタイプが勝つか予想が非常に難しい=面白さが最大級
という状態になっています。
● 今年の決勝を象徴する3つのポイント
①「世界観」vs「しゃべくり」の構図が鮮明
独創的な笑いをつくるタイプと、
テンポと勢いで勝負するタイプが両方そろっており、
漫才の価値観がぶつかり合う形になっています。
② 若手・中堅・王者経験組のバランスが良い
勢いのある新世代(めぞん・ヱバース・トンデコルテ)
中堅の実力派(ママタルト・たくろう)
経験と総合力のヤーレンズ
と、年齢層・キャリアが幅広いのも特徴。
③ 審査員の好みが分かれやすく“予想が難しい”
タイプが違いすぎるため、
審査員の評価軸がどこに向くかで結果がガラッと変わる
という珍しい展開になりそうです。
9組をタイプで分類して見ていくと、
それぞれの“勝ち筋”が見えてきます。
次のパートでは、まず 世界観・構成派(独創型)3組 の強みを整理していきます。
② 世界観・構成力で魅せる“独創派”の強みと勝ち筋(3組)
今年の決勝でひときわ存在感を放つのが、
“独創派・世界観型”の3組 です。
- 真空ジェシカ
- ヨネダ2000
- ヱバース
3組はいずれも、
「一般的な漫才のセオリー」から一歩踏み出した
独特の世界観や発想力、構成力 を武器にしています。
M-1決勝のような“特別なステージ”では、
こうしたタイプが 劇的にハマる年 があり、
その意味で今年は非常に注目度が高い仕上がりです。
● 真空ジェシカ|唯一無二の発想力と構成で勝負する独自路線
真空ジェシカは、漫才の常識にとらわれない
高速で情報量の多いツッコミ と
知的で不思議なボケの世界観 が強み。
- ネタの構成力が高い
- ワードセンスが突出
- “ハマった時の爆発力”は決勝屈指
勝ち筋:
審査員の好みに刺さったときの破壊力が抜群で、
決勝の1本目で高得点を取る可能性があります。
● ヨネダ2000|型にハマらない“音とテンポ”の独特世界
ヨネダ2000は、いわゆる“漫才とはこうあるべき”を気持ちよく裏切る
リズム・音・間の使い方 が武器。
- とにかくクセになる
- 芸の強度が高く、ライブに強い
- 決勝で会場の空気を変える力がある
勝ち筋:
ハマった瞬間の“笑いの量”が大きいため、
会場が温まっている決勝では特に強さが出ます。
● ヱバース|勢い×世界観のハイブリッド型
ヱバースは、
勢いのある漫才に独自の世界観を融合させた新世代コンビ。
- 世界観型の中では比較的“分かりやすい”
- 若さと勢いが決勝と相性が良い
- 完成度の伸びしろも大きい
勝ち筋:
審査員と視聴者の“両方に届く”バランス型で、
決勝の空気次第では大きく跳ねる可能性があります。
3組ともまったくタイプが違い、
2025年の決勝に強烈な“色”を与える存在 です。
続くH2③では、対照的なタイプである
「勢いとテンポで押し切る“しゃべくり型”」
の2組を深掘りします。
③ 勢いとテンポで押し切る“しゃべくり型”の強み(豪快キャプテン/トンデコルテ)
独創派とは対照的に、
“勢い・テンポ・ツッコミのキレ” を武器に会場を一気に巻き込むのが、
しゃべくり型の2組です。
しゃべくり型は、
その日の会場の空気をつかむ力が非常に強い のが特徴。
ハマった時の“爆発力”が高く、決勝の大舞台で一気に波に乗る可能性があります。
● 豪快キャプテン|ライブ感あるしゃべくりで“掴んで離さない”
豪快キャプテンは、
とにかくテンポの良い掛け合いと大きな勢いで観客を巻き込むタイプ。
強み
- 一瞬で会場を温める“入りの強さ”
- ツッコミのテンポが速く、リズムが心地いい
- セリフ量が多いが混乱しない“整理の上手さ”
- “しゃべくり型らしい爆発力”がある
勝ち筋
→ 決勝一本目で会場を一気に温められるか
→ テンポが審査員にハマれば上位争いへ
→ 勢い勝負の年は大化けする
しゃべくり漫才は“空気をつかむ”のが何より大事。
豪快キャプテンは、序盤の勢いで得点が伸びやすいタイプです。
● トンデコルテ|スピード感+キャラの魅力で会場を染める
トンデコルテは、
テンポの良い掛け合いにキャラクター性が加わった、
“勢いと愛嬌を両立したしゃべくり型”。
強み
- キャラの魅力が強く“始まった瞬間に空気が明るくなる”
- テンポ・間・セリフ量のバランスが良い
- 笑いの“波”が連続で来るタイプ
- 決勝でも緊張に飲まれにくい
勝ち筋
→ キャラが審査員・観客の両方にハマれば一気に順位アップ
→ 2本目(最終決戦)に強い可能性
→ しゃべくり型の中で“もっともバランスが良い”印象
● しゃべくり型の総括|“会場を味方につけたら勝ち”の可能性
2組とも共通するのは、
「勢いで空気を作ってしまう強さ」。
世界観型が“構成の美しさ”で勝負するなら、
しゃべくり型は“その場の空気と勢い”を最大の武器にします。
決勝は本番の“空気の流れ”で大きく結果が変わるため、
しゃべくり型の2組が上位に食い込む可能性は十分にあります。
④ 基礎力の高さと安定感で魅せる“実力派”の勝ち筋(2組)
M-1 決勝という大舞台では、
ネタが崩れない安定感 は大きな武器です。
審査員の評価も安定型に対しては
「ミスがない」「構成が美しい」「技術が高い」
といった言葉が並びやすく、
決勝の重圧の中でも“自分たちの漫才を出し切れるか”が勝敗を左右します。
今年の決勝進出者の中で、
この“安定感・基礎力”に強みを持つのが
- ママタルト
- たくろう
の 2 組です。
● ママタルト|緻密な構成とゆったりテンポの“安定型エース”
ママタルトは、
独特のテンポで進むボケと、
丁寧で聞き取りやすいツッコミが特徴の“安定型の代表格”。
派手に畳みかけるタイプではないものの、
ネタの構造がしっかりしており、完成度が高い ため、審査員に評価されやすいスタイルです。
強み
- ネタの安定感が抜群
- ゆったりとしたテンポに“安心して笑える空気”がある
- ボケの世界観が広がりやすい
- 審査員受けしやすい「緻密な構成力」
勝ち筋
→ ゆったりテンポを武器に“最後まで崩れない漫才”を見せる
→ 安定型が評価される年は優勝候補に急浮上
→ 一本目で高評価が取れれば上位争いが濃厚
● たくろう|日常観察×センスあるツッコミが光る“完成度の高い漫才”
たくろうは、
日常にある違和感を拾った“観察系ボケ”が得意な漫才コンビ。
テーマがわかりやすく、
ツッコミのセンスも軽やかで聞きやすいので、
安定して笑いを取れる実力派 として決勝進出者の中でも評価が高いタイプです。
強み
- ネタのテーマが明確で観客が入りやすい
- ボケの発想が鋭く、ツッコミのセンスがよい
- 完成度が高いので“外さない”
- 審査員に評価されやすい技術の高さ
勝ち筋
→ 完成度の高さをそのまま決勝で発揮できれば高得点
→ 2025年の決勝はタイプが分散しているため、安定型が上位に入る余地が大きい
→ 一本目で“失敗しない強さ”が評価されれば優勝の可能性
● 実力派の総括|「崩れない漫才」は決勝で確実に強い
ママタルトとたくろうの2組は、
派手ではなくとも“完成度の高さ”が光るタイプ。
・ハマれば高得点
・外しても失点が少ない
・決勝で地力を発揮しやすい
という特徴から、
今年のようにタイプがバラけた決勝では特に上位が狙いやすいタイプです。
初見の観客でも理解しやすく、
審査員に“伝わる漫才”になっているのが強み。
🔄⑤ 王者ではないが経験値を持つ“総合力型”の強み(ヤーレンズ)
2024年のファイナリスト経験をもち、
今年も安定した実力で決勝に進出した ヤーレンズ。
“優勝者”ではないものの、
ファイナリスト経験を持つことは大きな強みであり、
総合力の高さで9組の中でも注目される存在です。
● 強み① ネタの完成度が高い=失敗しにくい
ヤーレンズの漫才は、
設定・展開・笑いのリズムといった基本が丁寧で、
“完成度の高さ”が際立ちます。
- 話の流れがわかりやすい
- 伏線の回収が丁寧
- 聴きやすく、審査員に理解されやすい
完成度の高さは、決勝では大きな武器になります。
● 強み② 言葉選びとツッコミの精度
ヤーレンズは、
ツッコミの言い回しが的確で、
漫才全体のリズムを作る力があります。
- 言い方のニュアンスが上手い
- テンポが安定している
- ボケの面白さを引き立てる精度の高さ
“上手い漫才”として評価されやすいポイントです。
● 強み③ ファイナリスト経験による“本番の強さ”
ヤーレンズは、
2024年に一度決勝の舞台を経験しているため、
会場の空気や緊張に飲まれにくいのが大きな強み。
M-1は緊張で本来の実力を出せないことが多いため、
ファイナリスト経験のあるコンビは安定感が高い という特徴があります。
● ヤーレンズの勝ち筋
ヤーレンズが優勝争いに絡むためには、
以下がポイントになります。
- 一本目で“高い完成度のネタ”を確実に出し切る
- 二本目でさらに強いネタを用意できるか
- 劇場型の勢いや世界観型に飲まれないか
総合力の高さは間違いなくトップクラスですが、
“突出した武器があるタイプ”が多い今年は、競争は激しい
という冷静な評価にしています。
⑥ タイプ別に見る“今年の優勝ライン”とは?(比較ガイド)
2025年のM-1決勝は、
スタイルが大きく異なる9組がそろったため、
例年以上に “タイプごとの勝ち筋” が明確 になっています。
そこでまず、今年の9組をタイプ別に整理すると、以下のようになります。
● 4つの主要タイプと該当コンビ
| タイプ | 特徴 | 該当コンビ |
|---|---|---|
| 独創派(世界観・構成力) | 設定の新しさ・構成美・空気を変える力 | 真空ジェシカ / ヨネダ2000 / ヱバース |
| しゃべくり型(勢い・テンポ) | スピード・勢い・即効性 | 豪快キャプテン / トンデコルテ |
| 実力派(安定・完成度) | 丁寧で崩れない、完成度の高さ | ママタルト / たくろう |
| 総合力型(決勝経験・安定&巧さ) | バランスの良さ、伝わりやすさ | ヤーレンズ |
それぞれが異なる強みを持っており、
“何が評価されやすい流れになるか” で結果が大きく変わります。
● タイプ別の“優勝ライン”はどこ?(わかりやすく解説)
① 独創派が勝つパターン|“空気を一変させた瞬間”が勝負
独創派の3組は、
一本目の序盤で世界観が刺さるかどうか がカギ。
【優勝ライン】
- 設定の「新しさ」「独特さ」が審査員や観客に刺さる
- 世界観がハマって大爆発
- 2本目も“強めの独創ネタ”を用意できる
特に今年は、タイプが分かれているため
独創派の“空気を変える力”が刺さる可能性は高い と言えます。
② しゃべくり型が勝つパターン|“会場を一気にさらう勢い”
豪快キャプテン・トンデコルテのしゃべくり型は、
勢いが評価される流れ になった時に優勝ラインへ。
【優勝ライン】
- 一本目で“最速で笑いを取る”
- 会場が温まったタイミングで出番を迎える
- テンポとツッコミのキレがハマる
M-1は“勢いの年”が定期的に訪れるため、
今年のコンビ構成を考えると、
勢い型が台頭する展開も十分あり得ます。
③ 実力派が勝つパターン|“大崩れしない安定感”の勝利
ママタルト、たくろうは
“丁寧で上手い漫才”を高く評価する流れ が来ると非常に強い。
【優勝ライン】
- 一本目で安定した点数を確実に積む
- 波があるタイプが失速した場合に上位へ
- 2本目でしっかり強いネタを用意できる
今年の9組は突出タイプが多いため、
安定感が逆に評価される可能性もあります。
④ 総合力型が勝つパターン|“ミスがなく、完成度で抜ける”
ヤーレンズのような総合力型は、
一本目でしっかり「上手い漫才」を見せる のが最重要。
【優勝ライン】
- 一本目で“90点台前半~中盤”の安定した評価
- 2本目に“より強いネタ”をぶつける
- 勢い型や独創派が波に左右された場合、有利
突出した武器があるタイプが多い今年は、
逆に総合力でまとめるタイプが浮上する可能性も高いです。
● 9組すべてが“優勝候補”になる珍しい年
通常は
「強いタイプが2〜3組」に絞られますが、
今年は どのタイプも優勝の可能性がある のが特徴。
- 空気を変える独創派
- 一気に持っていく勢い型
- 崩れない実力派
- 安定感と巧さの総合力型
2025年は“読みづらい=面白い”決勝になることは確定です。
⑦ まとめ|2025年のM-1決勝は“読みづらい=最高に面白い”大会に
2025年のM-1決勝は、
近年でもまれに見る “多様性の大会” です。
- 世界観・構成力で魅せる独創派
- 勢いとテンポでさらうしゃべくり型
- 緻密で安定感ある実力派
- 経験と完成度を武器にする総合力型
9組がそれぞれまったく違う方向の面白さを持ち、
誰が優勝しても不思議ではない構図 が出来上がっています。
M-1決勝は、
ネタの完成度はもちろん
“その日の空気”“会場の熱”“運の流れ”
が勝敗を左右する舞台。
だからこそ、
予想が難しい年ほど、本番のワクワクが最大化する
と言ってもいいでしょう。
12月21日の決勝では、
今日まで積み重ねてきた漫才のすべてを、
9組が一夜限りのステージでぶつけ合います。
どのタイプが空気をつかみ、
どのコンビが“決勝の魔物”に勝つのか——。
今年のM-1は、
“読みづらい=最高に面白い”
そんな大会になることが間違いありません。
続報が入り次第、このページも更新予定です。
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